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嫌われ松子の一生 (下) [活字中毒のトモ]


嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)

嫌われ松子の一生 (下) (幻冬舎文庫)

  • 作者: 山田 宗樹
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2004/08
  • メディア: 文庫



嫌われ松子の一生(下) (幻冬舎文庫)

嫌われ松子の一生(下) (幻冬舎文庫)

  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2004/07/31
  • メディア: Kindle版


下巻では、新しいヒモと暮らし始めてから、ますます身を持ち崩す松子が描かれています。
描かれている松子は、なかなかに気の強い人物で、人に向かって命令口調で怒鳴ったりしますし
人の頬をぶったりもしています。なのにどうして、こうも人に尽くしてしまうのか?
熱い性格だと、人に入れ込む度合いも高いのかもしれません。

残念なことに松子が入れ込んだ相手は、松子ほど熱い人たちではなかったようで
浮気をしてお金を使い込んだり、共に生きていく勇気が出なくて松子のもとを去ったりします。
松子もまた、まともな男の誘いには乗らないで、変なヒモについていったりしている。
ですがその辺はなんとなくわかるというか
ついていく条件に男が「まともであること」というのはないのだと思います。
ついていきたい相手についていったら、こうなった。まともな男は、ついていくには
何か条件が足りなかったのではないかしら。

自分で選んだ人生だから、しょうがないよね・・・と言いたいところですが
松子の最期はあまりにも悲惨です。結局弟は、松子を殺した犯人の公判にも来ていない様子。
彼女が亡くなった後も、松子をずっと「迷惑な姉」だとばかり思っていたようです。
彼の息子が、松子の遺品を片付けたのをきっかけに、
彼女の足取りをたどっていくのとは対照的です。

物悲しい気持ちのまま、お話を読み終えました。
フィクションですから、こんなに感情移入しなくてもいいのでしょうが
読んで、とてつもなく物悲しい気分になりました。





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