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魔女の宅急便(4) キキの恋 [活字中毒のトモ]


魔女の宅急便  4キキの恋 (角川文庫)

魔女の宅急便 4キキの恋 (角川文庫)

  • 作者: 角野 栄子
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/09/25
  • メディア: 文庫


前作 の最後のところで「とんぼさんのことが好き」だということをはっきりと自覚したキキ。
ところがとんぼさんは遠い町の学校へ進学してしまったので、
遠距離恋愛がスタートしました。
キキはいつだって、とんぼさんに会いたいと願い
長期休暇に会えるのを楽しみにしていたのですが、とんぼさんったら
「初めての夏休みを大切にしたい」とか言って、山にキャンプに出かけてしまいます。
(とんぼさんは、学校で植物や昆虫の研究をしているようです)

結婚までこんなふうに、淡白な調子で 2 人の関係は続いていきます。
ハーレクインロマンスとは全然違います。比べちゃいけないんでしょうけれど。

不思議なことに、キキがとんぼさんに会えない腹いせに、別の男の子と遊ぼうとすると
宅急便の仕事が入って遊ぶ約束がダメになったり
その仕事先で、昔ジジが家出をした時に助けてくれた人と再会したりします。
「物事はすべてつながっている」というのが、作者の世界観なのかもしれません。

表題にもなっているキキととんぼさんの恋は、なんだか淡白で物足りないのですが
同じような淡い恋でも、キキの親友モリさんの弟ヤアくんと
パン屋のおソノさんの娘ノノちゃんとの小さな恋は、
この先ずっと続くと思わせられるので不思議です。
これは小さな 2 人の性格によるのかもしれません。
この 2 人、キキよりうんと心が安定していて、芯が強いし、頑固です。

そうこうしているうちに、キキも 17 歳。
このお話は 1 巻ごとに登場人物が確実に年を取っていくので、安心して読めます。





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