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日本経済は再生できるか - 「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋」 [活字中毒のトモ]


日本経済は再生できるか - 「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋」- (ワニブックスPLUS新書)

日本経済は再生できるか - 「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋」- (ワニブックスPLUS新書)

  • 作者: 田村 秀男
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2022/09/26
  • メディア: 新書


北野 幸伯さんがメルマガで紹介されていた本です。
残念ながら Kindle 版はなかったので、親書を読みました。
著者は産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員の田村 秀男さんです。
この方、昭和 21 年生まれということで、年の功というか
ものすごいコネと膨大なデータをお持ちのようです。

田村さんいわく「国際経済の動きを正しく理解するには
原因を見つめる姿勢こそが重要」だそうで
お金の流れを丹念に追いかけることで、時代の大局を読み取り
日本が、そして日本国民がとるべきアクションについて論じられています。

本書によりますと、カネ余りをなくし、
日本国内で生み出されるカネは日本国内で使うべきとのことで
デフレから脱却するために、総需要を大きくすることが大事なので
円安の今こそ、それを活かして国内生産を増やし
同時に内部留保を減らして、賃金を上げ、設備投資すべきである、
と書かれていました。

また現在の物価高は岸田首相が言うように「ウクライナ戦争が原因」なわけではなく
その前からコロナウイルスによるパンデミックで世界中が刷りまくったお金が
流れに流れて食料の先物投資に行ってしまったから、と解説されていて
なるほど、だから戦争が起こる前から世界ではインフレだったのね
と妙に納得しました。
だとすると、アメリカは金利を引き上げていますから
徐々にお金の流れる量は減る方向にありますね?(日本は違うけど)
となると、そろそろ株が下がる頃?

他にも、人民元はドルの裏付けがなければ刷ることができないので
景気が低迷しているときには、中央銀行がお金を刷るのが通常だが、
中国にはそれができない、とか
宮沢 喜一さんは当時のアメリカの財務長官にドル安の影響について
何度も対面で一生懸命訴えかけたのに、
長官はちっとも分かってくれなかったとか
経済についてかなり細かいことがたくさん書かれていました。
これを読むまで、宮沢さんがこんなに仕事ができる人だとは知らなかったです。
単なる禿げた爺さんだと思っていました(失礼)

経済の本にしては、読みやすいと思います。
グラフもたくさん掲載されていて、ぱっと見てすぐに分かるようになっています。
経済にあまり興味がない方もとっつきやすいのでは。
それでいて、細かいこともたくさん書かれているので、お薦めです。



日本経済は再生できるか - 「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋」- (ワニブックスPLUS新書)

日本経済は再生できるか - 「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋」- (ワニブックスPLUS新書)

  • 作者: 田村 秀男
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2022/09/26
  • メディア: 新書



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