自分の頭で考えて動く部下の育て方 [活字中毒のトモ]
本書が出版された頃(2016 年 11 月)気になった本ですが
Kindle Unlimited に入っていたのを見つけたので、読んでみました。
4 年前というと、後輩の教育に苦労していた頃です。
「あれやれ」「これやれ」と言わなくても自分の頭で考えて働く部下なんて
本当にいるのか?いるとしたら、それは本人の才能であって
育てるなんてことは不可能では?と思いながら読みました。
本書の著者は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構上級研究員の
篠原 信博士。
周りに人間は指示待ち人間ばかり。
自分の頭で考えて動く人なんて、ほんの一握りしかいないし
それは素質だよね・・・という知人の問いかけに、ふと周りを見渡すと
彼の周りには指示待ち人間などいないことに気づきます。
あれ・・・なんでだっけ、何か特別なことしたかな?
いやいや、そもそも自分自身がどちらかというと指示待ち人間だよなー
と謙遜しながら、部下の育て方を詳細に綴ったのが本書です。
読んでみると「何か特別なことしたかな?」どころではなく
篠原さんの指示は本当に細かい。
説明はあまりしないで、部下の仮説を面白がって、そこから話を広げたり
メールを毎回添削したり、商談の前にロールプレイングを行ったり
とにかく手取り足取り、まるで親鳥がひな鳥の面倒を見ているよう
・・・いやいや人間の親だったらもっと手抜きだよな、と思いながら読みました。
私の今までの上司で、こんな方はいなかったです。
私たちは他人にレッテルを貼りがちだが
人はレッテルを貼られると、その通りの「ペルソナ」を被ってしまい
本当に必要最低限のことしかしない怠け者になってしまうので
部下にレッテルを貼ってはいけない、というのは本当にその通りで
気を付けないと、私もよくやってしまいます。
何というか、レッテルを貼って、分かったつもりになってしまうというか
早く分かりたい(つもりなんだけど)から「あ、こういう人なんだ」
と思うこと自体、すでにレッテルを貼っているというか。
よくない癖だと反省しました。部下を育てるときには気を付けよう
・・・はたしてそんな日は来るのかしら。