SSブログ

山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る [活字中毒のトモ]


山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る (講談社+α新書)

山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る (講談社+α新書)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/10/21
  • メディア: Kindle版


小児科医で、小児専門の脳科学者の成田 奈緒子先生が
ノーベル賞受賞者の山中 伸弥先生と、子育てについて対談したまとめです。
この 2 人、実は大学の同級生だとか(しかも神戸大学)
かたや発達障害のスペシャリスト、もう一方はノーベル賞受賞者という
すごい方々ですが、対談して出てきたセリフは本当に同級生の会話そのもので
関西弁で繰り広げられるお 2 人のお話を読みながら、何度も爆笑しました。

爆笑要素が満載の本書ですが、キーワードがいくつかあって
そのうち最も重要で、何度も登場するのが「レジリエンス」です。
本書の言葉を借りて「レジリエンス」を説明すると、
ピンチを乗り越える力、つまり
辛い出来事があったとしても、しなやかに対応して生き延びる力のことだそうです。
そして、この力は以下の 3 つのパーツでできてるとのこと。

・自己肯定感
・社会性
・ソーシャルサポート

発達障害の子たちはこの 3 つの要素がとても低いとも書かれていました。
ただこのうちの「ソーシャルサポート」だけは、
上手くいけば、日々の経験を通して伸ばしていけるとか。
「ソーシャルサポート」とは平たく言うと
「周りの人に助けられているということを実感する力」だそうです。
この能力が高いと、自分ができないことをちゃんと理解して、
誰かに「助けて」って言えるようになると。
これを読んで、本当にその通りだよなと思いました。
人生、誰かに「助けて」と言える方が絶対に強い。

他にも、山中教授が子供の頃に
学研の「科学」の付録でコタツを火の海にした話とか
医学部に入学したのに、ラグビーばかりやっていて
卒業後若くしてご結婚されたときの寄せ書きのうち半分が
「体だけじゃなくて頭も鍛えろ」という言葉で埋め尽くされていた話とか
成田さんが 2 回も追試を受けた骨学の話とか
同じく医学部に進んだお嬢さんが「人を見る・知るためのバイト」として
婚活パーティーの司会を選んだ話とか
本当に爆笑するエピソードで満載でした。
子育てというテーマでくくられず、プチ同窓会で盛り上がった様子を
覗いているみたいでした。面白かったです。

気楽に読めますので、空き時間に休憩のつもりで読むと良いです。
ただ爆笑しちゃうので、通勤中とかはお勧めしません。



山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る (講談社+α新書)

山中教授、同級生の小児脳科学者と子育てを語る (講談社+α新書)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/10/21
  • メディア: Kindle版



コメント(0) 
共通テーマ:

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント