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習近平最後の闘い [活字中毒のトモ]


習近平最後の戦い ゼロコロナ、錯綜する経済——失策続きの権力者

習近平最後の戦い ゼロコロナ、錯綜する経済——失策続きの権力者

  • 作者: 福島香織
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2022/06/30
  • メディア: Kindle版


ジャーナリストであり中国ウォッチャーの福島 香織さんの著書です。
福島さんの本を読んでいつも思うのは、これほど中国の内情を
私情を挟まず、ありのままに書く人は他にいないのではないかということです。
いつもながら、めちゃくちゃ分かりやすいのに、情報量がとてつもなく多い
濃い 1 冊でした。濃いのだけど、中国の内情をあまり知らない人でも読めます。
私が読めたのだから、大丈夫よ。

本書は、習近平が専制体制の確立に挫折するという可能性に、
一縷の希望を見出したいという願いのもとに、
習近平が失脚する可能性を色々な方向から探った本です。
中国で匿名の著者「方舟と中国」が書いた論文「習近平を客観論評す」
の論評、分析のやり方を参考に、習近平個人の資質の面から、
習近平の就寝独裁体制確立の野望が挫折する可能性について考えています。
あくまでも「願い」であって、現実になるとは限らないのですが
習近平は、かりに、2022 年の党大会で何とか政権を維持できたとしても、
2027 年までには全面的に失脚しているであろう、というのが福島さんの予測です。
そして、そうならなかったとしても、独裁者というものは結局
敵を自分で生み出して、敗北するもしくは自分が死ぬまで永久に戦い続けるものだ
それでは誰も幸せになれない、と言っています。その通りだと思います。

ゼロコロナの失策やウクライナ戦争、バブル崩壊、少子高齢化社会など
中国は様々な問題を抱えていますが、今の中国はたいてい
各問題に対してきわめて場当たり的な対症療法以外の解決法を持たないと書かれています。
そして社会不満を募らせる人民の気をそらすために、
経済を軽んじて習近平が台湾武力侵攻に向かう可能性は大いにある
それは 2022 年秋にも起こるかもしれない、と書いてありました。
・・・困りましたね。もうほとんど時間がない。
誰かあの独裁者を止めてくれないだろうか。先に敗北してくれないだろうか。



習近平最後の戦い ゼロコロナ、錯綜する経済——失策続きの権力者

習近平最後の戦い ゼロコロナ、錯綜する経済——失策続きの権力者

  • 作者: 福島香織
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2022/06/30
  • メディア: Kindle版



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