東京の下層社会 [活字中毒のトモ]
*読み応え 70点
*コストパフォーマンス 70点
ず さんの 書評 を読んで購入しました。
前回の ワーキングプア から、プアつながりってことで。
(嫌なつながりやな~)
「昔は良かった」という台詞が、口が裂けても出てこなくなる一冊。
明治から戦前あたりまでの、都市部の貧しい様子が丁寧に紹介されています。
丁寧すぎて、読んでいくうちに暗くなるほど。
私、大正時代の女工じゃなくて良かった・・・。
昔は、スラム街で疫病がはやっても、火事が出ても、住民を見殺しにしたそうです。
それどころか、政府は「たくさん死んでくれて助かった」と思っていたようです。
そのくせ、金持ちの「虚栄心」を満たすための「慈善事業」は盛んだったといいます。
あれ?これって、現在のアメリカみたいだなぁ。
台風が来ても、移動手段を確保できない(乗用車を持っていない)貧乏人を
政府は見殺しにしてましたね。
その一方で、ハリウッドスターは第三世界から養子を迎えたり
競うように巨額の寄付をしたりしている。
日本もまた、いつか来た道を歩き始めていますから
ワーキングプアはそのうち、政府に見捨てられることになるんでしょうね。
貧しいから健康保険料を払えなくて、病院にも行けなくて
鳥インフルエンザでばたばたと死ぬワーキングプアを見ながら政府は
「たくさん死んでくれてラッキー」
と思うんでしょうね。
あと、親が簡単に乳飲み子や年頃の娘を売り飛ばすのにはびっくりしました。
売られた乳飲み子がその後どうなろうと気にしていられないほど生活に困窮する親とか
娘を売ったお金で生活を立て直すことができずに、さらに娘に送金をせがむ親とか
子供からすれば金属バッドで 200 回殴ってもまだ足りないような親の多いこと。
でも、私が路上生活者になったら、娘をどうするかなぁ?
一緒に餓死させるのが幸せとはとても思えないから、
どこか施設に預かってもらうかな。
↑
上述の親と、やることほとんど変わらへんやんけ。orz
売り飛ばさないだけで、子育て放棄するのはおんなじだ。
親がダメなんじゃなく、貧乏がダメなのか・・・。
親って大変ね。
貧乏って大変ね。
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