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第3の人生の始まり [活字中毒のトモ]


第3の人生の始まり  つれづれノート(15) (角川文庫)

第3の人生の始まり つれづれノート(15) (角川文庫)

  • 作者: 銀色 夏生
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/12/25
  • メディア: 文庫


*読み応え: 60 点
*コストパフォーマンス: 70 点

那覇⇔神戸の飛行機の中で読んだ本。
全部で 524 ページもあり、往復約 4 時間では読みきれませんでした。
長いお話ですので、まとまった時間があるときにお奨めです。

詩人、銀色夏生さんの日常生活が日記風につづられたエッセイ。
途中、子どもとの暮らしと会話 (角川文庫) をはさんで、
つれづれノートが帰ってきました。

つれづれノート(15)では、銀色さん一家は宮崎を離れ東京へ。
カーカ(長女)は東京の高校を受験・合格し、さく(長男)は小学校を転校し
それぞれが不安定な気持ちで新生活をスタートさせています。

すでに有名な詩人であり、どこでも仕事ができる銀色さんですが
なぜ、転校を嫌がる長男を押し切るような形で、
この時期に無理やり東京へ引っ越さなくてはならないのか?
エッセイを読むと、なんとなく、思いつきだけで引っ越したように書かれているので
その後、新生活になじむのに、家族全員苦労している様子を読むと
ちょっと解せませんでした。

私が、娘に今「転校しろ」と言ったら泣き叫ぶだろうなぁ。

他に、読みながらなんとなく思ったのは、
銀色さんとカーカの、お互いの距離のとり方が、
ゆっくりではあるけれども上手になってきているなぁ、ということです。
カーカは、義務教育も卒業したので自分のしたいことができる確率が高くなったのと
思春期も後半に差し掛かったというのもあって、
少しずつ、銀色さんの言うことに耳を傾けようという意思が出てきたように見えます。
また銀色さんは、親としてカーカを管理したり、良いと思う方向へ導いたりするのをあきらめて
カーカ育てを終了させようとしている様子。
こんな風に、半ばあきらめる形で子育てを終了するのって
なんだかなぁ、と思ったのですが、
子どもは最後まで育ててみないと、どういう子に育つのかわからないし
親子の相性も、親子の数だけあるんだから
そういう親子も当然アリなんでしょう。
とにかく、カーカの悪口をえんえんと書き連ねているページが
前回よりもぐっと減って、読む側としては心穏やかに読めるようになりました。
カーカが高校を卒業するまであと 2 年半。
その後、彼女がどんな進路に進むのか、すごく楽しみです。
・・・って、よそ様の家のお子さんなのですが。
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