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カラマーゾフの兄弟5 [活字中毒のトモ]


カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

  • 作者: ドストエフスキー
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2007/07/12
  • メディア: 文庫


*読み応え: 100 点
*コストパフォーマンス: 80 点

「カラマーゾフの兄弟」も、ついにエピローグに入ります。

この書籍は、「カラマーゾフの兄弟5」ですが
お話そのものは「エピローグ」が数十ページ掲載されているだけで
お話とは別に、翻訳を担当された亀山郁夫さんが書かれた

・ドストエフスキーの生涯
・解題「父」を「殺した」のはだれか

という 2 編のお話が掲載されています。

この 2 つのお話を読むと
亀山さんがいかにドストエフスキーとその作品を愛していて
いかに深く「カラマーゾフの兄弟」を読み込んだのかが
良く分かります。

「カラマーゾフの兄弟」にちりばめられたお話の伏線を
見事につなげて、この本を読む本当の楽しさというものを
教えてくれています。
カラマーゾフの兄弟って、お話全体が壮大な交響曲だったのですね。

ロシア文化に無知な私は、本書をさらっと読んで
「100 年くらい前のロシアってこんな感じだったのか」
程度の感想しか持ちませんでしたが、
この「カラマーゾフの兄弟5」を読みまして、「カラマーゾフの兄弟」のスケールの大きさに
驚きました。
やっぱり、長く読み継がれる作品には、それなりの理由があったのです。
そんなことにも気づかずにお話を最後まで読んでしまった私にとって、この「カラマーゾフの兄弟5」は、
1 冊読むだけで、今までの 4 冊をもう 1 回読み返したくらいの価値がありました。

そして、「カラマーゾフの兄弟5」を読むと、もう 1 度最初から
「カラマーゾフの兄弟」を読み返したくなります。
こうして、どんどんカラマーゾフの兄弟の深みにはまっていくよう仕向けられているような
不思議な 1 冊です。
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