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ダンナ様はFBI [活字中毒のトモ]


ダンナ様はFBI (幻冬舎文庫)

ダンナ様はFBI (幻冬舎文庫)

  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/02/09
  • メディア: Kindle版


Kindle Unlimited でお薦めされたので、読んでみました。
お昼を食べながらちょっと軽めのお話を読みたかったのです。
この本の著者、田中 ミエさんは、フリーのコピーライター。
仕事のクライアントである、外資系化粧品会社の重役と打ち合わせをするために
某ホテルを訪れました
・・・が、重役の部屋にたどり着く前に屈強な外国人から足止めを食らいます。
そう、その人こそ、田中さんのダンナ様となる男性で、当時は現役の FBI 捜査官でした。

この出会いが結婚に結び付くのがとても不思議でした。
クライアントに呼ばれて待ち合わせ場所にやってきたのに
不審人物と間違われて足止めを食らった相手から、
番号を教えてもいないのに電話がかかってくるんですよ?
私なら一発でストーカー認定です。
親しくもないのに定期的に手紙やテープが届くなんて
・・・キモイ以外の感想が出てきませんが
何がどうなったのやら、2 人はめでたく結婚して、日本で暮らし、子供も授かりました。
夫婦の出会いって、本当にわからないです。

結婚にたどり着くまでの経緯が不思議だった 2 人ですが、
結婚後の相性は悪くなかったようで、
田中さんはダンナ様の奇妙な要求にちゃんと応えていきます。
例えば、家を借りるのに、プロの錠前師に頼んで追加で鍵を取り付けてもらったり
CD やプラスティックも砕けるシュレッダーを探したり
秋葉原で専用の PC を買うのに、ダンナ様の要望を店員に細かく伝えたり
今ならネットが使えるので楽かもしれませんが、これ 30 年以上前の話ですから
本当に大変だったと思います。
やはりというか当然というか、国際結婚は言葉が自由な方が
不自由な方をサポートすることが圧倒的に多いというのがよく分かります。
田中さんの場合はアメリカ人のダンナ様が日本に引っ越して、
結婚生活をスタートさせていらっしゃるので
田中さんの負担はどうしても重いだろうと推察できました。
これが田中さんがアメリカに行くという結婚生活であったら
立場は全く逆だったと思います。
ただしこのお 2 人は田中さんのキャリアをとても尊重されていたようなので
そのようなパターンはあり得なかったかも。

あとは、ダンナ様にビジネスの基本を教え込まれて、
キャリアを築き上げていく田中さんの様子を読んで、
プリティウーマンみたいと思いました。
あの映画は最後、ヴィヴィアンが大学に行こうとしている場面で終わっていますが
一般的な女性が一流のビジネスマナーを身体で叩き込まれている感じが似ています。
ダンナ様がいなかったら、田中さんはフリーであれほど成功できなかったのでは?
あんなに妙な出会いなのに、こんなに有意義な結婚生活って成立するんですね。
私ももっと、妙な出会いを大切にしていたら今頃別の世界が
・・・いやいや、私の前に現れた「妙な人」は明らかに妙だったので
たぶんそれはないと思います。


ダンナ様はFBI (幻冬舎文庫)

ダンナ様はFBI (幻冬舎文庫)

  • 作者: 田中 ミエ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/02/09
  • メディア: 文庫



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