ミミズクとオリーブ [活字中毒のトモ]
あまり考えないで読める本を読みたいと思って、
Kindle Unlimited で小説をダウンロードしました。
短編が 7 つ掲載されていて、通勤途中に少しずつ読めました。
短編は 1994 年から 1995 年にかけて、オール讀物に掲載されていたそうです。
作家である主人公(45 歳)は、八王子の郊外で妻と 2 人、のんびりと暮らしています。
彼の妻は穏やかな性格の主婦ですが、実はものすごく推理能力にたけていて
彼の友人の警察官も、たびたびお土産を手に家を訪れては
彼女の力を借りています。
読んでいると本当に穏やかで、一昔前を思わせる
作家夫婦の古風な暮らしぶりが浮かびます。
推理のネタより、彼らの古風な暮らしぶりが素朴で印象に残ります。
奥さんは絣の着物を着て割烹着をつけ、
枯れ枝で焚火をしたり、着物の洗い張りをしたりしています。
主人公はかなりの酒のみですが
折に触れて登場する酒のあては妻の手料理で
南瓜のきんとん、殻付きの小エビと拍子木に切った大根の煮しめ
オコゼのてんぷらや鍋など、旬を大切にした和食がたくさん登場します。
読みながら、日本酒を飲みたくなります。
でも、事件のネタがなかったら、話に抑揚がなくなってしまうので
スパイスとして、事件はあったほうがいいんでしょうね。
読み飽きないので、1 冊で終わるわけがないだろう
・・・と思ったら、やはり続編があと 2 冊ありました。
これらも Kindle Unlimited に登場してくれないかしら。
素直に買えって?そうですよね。
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