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家族は他人、じゃあどうする? [活字中毒のトモ]


家族は他人、じゃあどうする?: 子育ては親の育ち直し

家族は他人、じゃあどうする?: 子育ては親の育ち直し

  • 作者: 竹端 寛
  • 出版社/メーカー: 現代書館
  • 発売日: 2022/07/19
  • メディア: 単行本


沖縄タイムスの書評で紹介されていて、面白そうだと思ったので読んでみました。
著者は竹端 寛先生。兵庫県立大学環境人間学部の准教授だそうです。
本書は note の現代書館のページ で連載されていた記事をまとめたものだそうで
いい大人が小さな子供に翻弄されてキリキリしながらも
パートナーに助けられ、子どもに教えられながら
親になり、家族が形成されていく様子がつづられています。
文体が分かりやすく面白いので、読むのにそれほど時間は要しません。

竹端先生は社会学者ですから、こうやって日頃のうっ憤を文章にして
公の場にさらして解消することができますが
普通の人はこんなことできないので、小さなことが積み重なると
虐待につながったりするんでしょうか。
私の子育ては終わってしまったので、古い記憶の底を探してみると
やっぱり「ちゃんとしないと」と思って子育てしていた頃はつらかったし
娘が何をどうしたいか分からなかった頃はもっとつらかった。
ずっとあのままだったら、虐待・・・したかもしれませんね。
どうしてそうならなかったのか?それは虐待するまでに、
娘が自分の意思を伝えられるようになると同時に、
私も彼女が何をしたいのか、なんとなく分かるようになったからです。
つまり「ちゃんとしなくちゃ」の要素は何一つありませんでした。

また竹端さんには性格が真逆の奥様がいらっしゃって
竹端さんがイライラして娘さんに当たってしまいそうになるたびに
上手に助けてくれるそうです。書かれていないけれど、逆のことも
(つまり奥様が竹端さんに助けられていること)もいっぱいあるでしょう。
ちゃんとお互いの現状について、分かったふりではなく
「わからないから、教えてください」
「どうすればよいか、一緒に考えてください」
と何回も言い合ってこられたのがよく分かる内容でした。
子育ての正解は、家族によって違うはずなので、話し合いは超重要です。

これを読むと、男性の育休取得率上がってくれと思います。
パートナーと生まれてきた赤ちゃんと「家族」になるには、
赤ちゃんが生まれてすぐに育休を取って、みんなで一緒に考えるのが絶対いいはず。
ちゃんとしなくていい。ただみんなで幸せに暮らせる方法を
手探りで探していけばいいだけなのです。



家族は他人、じゃあどうする?: 子育ては親の育ち直し

家族は他人、じゃあどうする?: 子育ては親の育ち直し

  • 作者: 竹端 寛
  • 出版社/メーカー: 現代書館
  • 発売日: 2022/07/19
  • メディア: 単行本



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