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老子×孫子 「水」のように生きる [活字中毒のトモ]


別冊100分de名著 老子×孫子 「水」のように生きる (教養・文化シリーズ)

別冊100分de名著 老子×孫子 「水」のように生きる (教養・文化シリーズ)

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2015/01/26
  • メディア: ムック


新型コロナウイルス対策である緊急事態宣言は解除されましたが
私の勤めている会社は当面テレワークを推奨するそうです。
出社は必要最低限にとどめて、家で仕事をしなさい、だそうです。
運動不足の日々が続きそうです。書斎の環境を改善するのが良さそうです。
いい椅子買おうかな。同僚は「ゲーミングチェア 欲しい」と言ってました。
いいかもしれません。
出社しないので、服装もだらけています。
今年の夏は毎日 T シャツ + リラコで過ごせそうです。

こんな状態では、頭を活性化させて、将来のことを考えたり
次に起こりそうなことに備えるのが難しいです。
今までトレンドだった政治や経済の本や、自己啓発本を読むのも
アホらしくなりました。
そういう時は何を読めば気晴らしになるだろう・・・と思って
買ったまま積みっぱなしにしていた本をいくつか見たところ、
気になったのがこの本だったのです。老子×孫子・・・どんだけ普遍的なの。
私の頭は新しいこともする気にならない、学ぶ気にもなれないほど
打ちのめされているというのがよく分かりました。
新型コロナウイルスに感染したわけでもないのに。
なんとなくダメージを受けています。
たぶん今までとは全く違う価値観に頭がついていっていないのだと思います。

本書は NHK の「100分 de 名著」で
2013 年 5 月および 8 月に放送された「老子」のテキストと
2014 年 3 月に放送された「孫子」のテキストをもとに再構成し、
新たに架空対談などが収録された構成になっています。
以前、湯浅先生の「孫子・三十六計 ビギナーズ・クラシックス」が面白かったので
本書を追加購入したまでは良かったのですが、寝かせること 5 年。
新型コロナウイルスの影響で先が見えない世の中になってようやく
心を落ち着けるために読みたいなと思えました。

老子は無為自然を説く思想家であるのに対し、孫子は戦略家。
この 2 人を 1 冊の本にまとめる意味がどこにあるのかと思うかもしれませんが
読んでみると、この 2 人には水のような柔軟さという共通点があり
人間の真の幸福のためには、この 2 人の思想を学ぶことが大切である
というのが本書の主旨です。

老子の教えは根本的な性格や考え方として「こうあるべき」というスタイルですが
孫子はより実践的です。できるだけ戦わないように、負けないように普段から備えて、
戦わねばならない状況になっても臨機応変に対応するよう説いています。
確かに、普段は穏やかに「道」に従って生きていれば
そもそも敵も表れにくいでしょうし、穏やかに生きつつも
貴重な情報を得るために労力を惜しまず、何があっても負けないように備えていれば
このようなイレギュラーなご時世も心安らかに生きていけるのではと思いました。
ですが今回は予想の上を行ったと言いますか、
まさか自国で疫病が流行っているのに、
平気で国民を国外へ出す国があるとも思わなかったし
それを知りながら、観光客の入国を制限しない国があるとも思いませんでした。
「家にいろ」と言われていても、人間は基本的に外へ出たくてうずうずしていて
言いつけを守らない人が多いというのも意外でした。
予想と実際に起こることって、本当に違います。
こういうことがあるたびに、自分の「予想」がいかに浅いのか思い知らされます。
孫子に倣って、この状況下でも良い情報を手に入れられるよう頑張ります。



別冊100分de名著 老子×孫子 「水」のように生きる (教養・文化シリーズ)

別冊100分de名著 老子×孫子 「水」のように生きる (教養・文化シリーズ)

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2015/01/26
  • メディア: ムック



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